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呪月の罪人は檻の中・7
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呪月の罪人は檻の中・7
by
shizuku
2024/11/01 01:07
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shizuku
急展開に、できたかな。カウンセリングされる友志。
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母、親?」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「ええ……それがなにか?」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「……嘘でしょ!?」" }, { "c": "msg", "p": "どう見たって、俺の目の前の人物はいっても20代後半。到底二児の母とは思えない。" }, { "c": "msg", "p": "まあ、そんな嘘を吐いても意味はないし。きっと本当の事なのだろうけど。如何せん若すぎて信じがたい。" }, { "c": "msg", "p": "でも若作りしてるようには見えない。" }, { "c": "msg", "p": "この際、チャイさんへのつっこみは置いておこう。俺は他に無視出来ないことが一つあった。" }, { "c": "msg", "p": "勇気を振り絞って、チャイさんの隣にたたずむ大柄な男性に話しかける。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「ど、どうも。こんにちは」" }, { "c": "msg", "p": "そもそも、言葉が通じるのかも分からないけど。" }, { "c": "msg", "p": "俺が向かい合ったその人は灰色の騎士の鎧を身にまとった、黒い毛並みの狼男だった。" }, { "c": "msg", "p": "多分、この人が父親だ。どうやらジルの黒髪は父親譲りらしい。" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「……貴殿が、カヤマか」" }, { "c": "msg", "p": "彼の太く低い声は聞きようによっては、獣のうなり声にも似ている。" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「息子と娘が世話になった」" }, { "c": "msg", "p": "そう言うと、彼は折り目正しく一礼した後、俺の背後の棺桶に気がつきため息をついた。" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「……彼奴(あいつ)はまたろくに説明も無しに寝たようだな」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「清々しいほどにいつも通りね~」" }, { "c": "msg", "p": "……これが平常運転なのか。" }, { "c": "msg", "p": "・ ・ ・" }, { "c": "msg", "p": "チャイさんは大切そうに抱きかかえていた青色と黄色の花束を、その墓地の中で一番小さな墓石にお供えする。" }, { "c": "msg", "p": "しかし、その墓石に俺が今見ているような画面は浮かんで来ない。" }, { "c": "msg", "p": "——鸚鵡がとまっていないと、見れないのか?" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「チャイさんは見ないんですか」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「彼が起きていないと、自分達のいた世界の様子は見れないの。多分今日はもう起きてくれないわ」" }, { "c": "msg", "p": "そう苦笑いする彼女が、俺の脳内で母さんと重なる。" }, { "c": "msg", "p": "ーー『大丈夫よ。あなたは何も心配しなくていいの』" }, { "c": "msg", "p": "そして、俺以外誰もいない病室を見ると胸が少し痛んだ。" }, { "c": "msg", "p": "もう面会時間が過ぎているだけかも知れない。けれど少し寂しくなった。" }, { "c": "msg", "p": "じっと画面を見る様子は、周りからすれば睨みつけているように感じたのかもしれない。狼男に突然、頭をかき回すみたいに撫でられた。" }, { "c": "msg", "p": "その体温があまりに久々で、俺は照れ隠しで俯きながら少し遠ざかってしまう。" }, { "c": "msg", "p": "その様子を見ながら微笑んでいたチャイさんが、急に小さな声を漏らした。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「そうだわ!ユーシさん。ちょっとお喋りしましょ?」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「え?」" }, { "c": "msg", "p": "俺が驚きながら顔を上げると、チャイさんはどこにあったのか鈍い金色の円卓を引きずってきた。" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「チャイ!それぐらいは我がやる!」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「大丈夫よ〜。たまには私だって力仕事しなきゃ」" }, { "c": "msg", "p": "……最終的に狼男に仕事を奪われていたが、チャイさんが用意してくれた切り株の形をした椅子に座る。" }, { "c": "msg", "p": "すると、拗ねた顔をしたチャイさんが俺の隣に座り込んできた。" }, { "c": "msg", "p": "何て話しかけたら良いんだろうか。「お喋り」しようにも話題が見つからない。" }, { "c": "msg", "p": "内心焦りながらズボンのポケットに手を入れてみたら、先ほど役立ってくれた球体に指が当たった。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「あの!これ、ありがとうございました!」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「えーと?ああ!ユーシさんが持ってたのね」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「はい、アンに渡されたんです。後で地下に行くからそこで返せって」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「そうゆうこと。アンちゃん達ったら、もう仲良くなったのね」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「いや……仲良いかどうかはまだ……微妙ですけど」" }, { "c": "msg", "p": "俺が首を横に振るのを見て、チャイさんは再び微笑んだ。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「あら。あの子達は一番警戒心が強いのよ? そんな子がたとえ自分の物じゃないとしても、他人に貸すなんてめったにないの。十分仲が良いわ」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】(……そうなんだ)" }, { "c": "msg", "p": "友人になりたいと思っているのは、もしかしたら俺の方だけじゃないのかもしれない。そのことがなぜか嬉しかった。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「これチャイさんが作ったんですか?」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「ええ。私金属の加工職人なの」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「へぇ……」" }, { "c": "msg", "p": "ふと、気になっていたことをチャイさんに尋ねる。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「……その十字架、なんで逆さま?」" }, { "c": "msg", "p": "チャイさんが胸元に下げている銀色の十字架には女の人らしき影と天使が彫り込まれている。" }, { "c": "msg", "p": "よく見たら、クロスしている横の所は天使の羽をモチーフにしていた。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「これ?これはある人の形見なんだけどね。その人が昔自分で作ったものらしいの」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「お師匠さんですか?」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「ううん。年の離れたお友だちよ。私の父が金属加工を教わった人の妹さんで、小さいときからよく遊んでもらったわ……ってごめんなさい。話がそれたわね」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「いえ、大丈夫です」" }, { "c": "msg", "p": "しかし、逆十字って言うと、やっぱりテレビとか漫画で見るような悪魔崇拝とかのイメージがある。けれど、チャイさんはあまりそれっぽくない……。" }, { "c": "msg", "p": "俺がそう思っていると、チャイさんは片手でその逆十字を握って俺のことをすっと見透かした。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「……この事に関してはユーシさんの世界と同じらしいけど、これは謙虚さの象徴なのよ」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「え……そうなの!?」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「ええ。私の世界では教会がとても強い力を持っていたわ。当時、逆十字っていうのは『自分は神と比較して価値が無い人間です』というシンボルだったの」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】(知らなかった……そうだったんだ)" }, { "c": "msg", "p": "じゃあ、チャイさんは宗教的な意味合いよりも、友の形見としてそれを身につけているのかな。" }, { "c": "msg", "p": "その後も基本狼男は無言で、チャイさんが俺の世界のことをひたすら聞いてくるだけだった、が。" }, { "c": "msg", "p": "改めて、俺は自分が生きている社会について、何も分かってないんだと思い知った。" }, { "c": "msg", "p": "政治形態も。犯罪率も。法律の話も。ましてや自身の生活に直結するはずの事柄も。" }, { "c": "msg", "p": "チャイさんが質問してくる間、終始頭を抱えてしまった。" }, { "c": "msg", "p": "俺からしたら「何でそこ突いてくるの!?」と感じるけれど。チャイさんからしたら「なぜ答えられないの?」と感じたかもしれない。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】(帰ったら。もっとそういうことに興味持とう……)" }, { "c": "msg", "p": "そう。かえれたら。" }, { "c": "msg", "p": "ーー突然、俺達の背後でガタリと棺が開いて、棺屋が隙間すきまから顔を出す。" }, { "c": "msg", "p": "【棺屋】「……うっせぇ。何ここでくっちゃべってんだよ」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「おはようテオ」" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「やっと起きたか。大体、いつもいつも言っているがいくら日の元に出れぬからとそう眠りすぎるのは————」" }, { "c": "msg", "p": "【棺屋・テオ】「お前はうっせーよ!チャイは人の名前略すな!!」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「だってテオの本名ったら長いんですもん」" }, { "c": "msg", "p": "どうやら俺達の会話が五月蝿くて起きてしまったらしい。" }, { "c": "msg", "p": "そのまま棺を閉じようとする棺屋改めテオは、現在狼男にこじ開けられそうになっている。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「はは……。反抗期の息子と父親みたい……」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「ね〜。ユーシさんと似てるでしょ?」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「え?俺とですか?」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「うん。違うのは、ユーシさんが空っぽだってところぐらいよ」" }, { "c": "msg", "p": "———空っぽ?" }, { "c": "msg", "p": "俺の戸惑いはどうやら顔に出ていたようで、チャイさんは困ったように笑って俺の頭を撫でた。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「そうね、大きさや形は何でも良いわ。透明な瓶をイメージしてみて?」" }, { "c": "msg", "p": "何がなんだか分からないまま、大人しく言われた通りに想像してみる。ブルーベリージャムとかが入ってそうな両手ぐらいの大きさの瓶。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「そこには、あなたの喜びとか悲しみとか、痛みすらも、何でも入れられるの。そしてその総量があなたの心の強さになるわ」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「……痛みも?」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「そう。痛みも、不幸も、幸福も、溜まっていくの。その瓶の中に全部」" }, { "c": "msg", "p": "……何もかもが溜まるという俺の小瓶には、何が入っているのだろうか。" }, { "c": "msg", "p": "——寂しさ? ——恐怖? ——無力感? ——それとも……なんだろう。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「私には、ユーシさんはそれに蓋をしているような気がするの。蓋があったら何も入らないままだわ」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「……何かを受け入れることを拒絶してるって言うんですか」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「いいえ。受け入れるなんて大それた物じゃなくてね」" }, { "c": "msg", "p": "そう言うとチャイさんは自分の耳を塞ぐようなジェスチャーをしてみせた。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「ただ、気がつきたくないのよ。自分が傷つくって分かっているから。たとえ、気がつかなきゃいけないことでも」" }, { "c": "msg", "p": "……この人は、一体「何」なのだろう。" }, { "c": "msg", "p": "俺が僅かに警戒心を出していると、チャイさんはいきなり両手で俺の頬を包み込んだ。" }, { "c": "msg", "p": "思わず体がびくりと跳ねるが、彼女と目が合うと少し気が抜けていく。" }, { "c": "msg", "p": "ふと、彼女の瞳の蜂蜜色とは縁遠い単語が俺の頭に浮かぶ。それは先ほど浮かんだ疑問への答えだった。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】(この人はまるで、湖みたいだ)" }, { "c": "msg", "p": "底が知れないほど深く、ありとあらゆる生命を、時には人の過ちすらも受け入れ、常に穏やかな大自然の驚異。" }, { "c": "msg", "p": "跪(ひざまず)きでもしなければいけないのに、それすらも笑って立ち上がらせるような懐の深さ。" }, { "c": "msg", "p": "それがこの人にしっくりくる。気がした。" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「『痛み』は辛いし苦しい。でも、向かい合わなくちゃいけない『痛み』もあるの。逃げないで。あなたは人のために気を使おうとする優しい子……向かい合えば、答えは見つかる」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「無茶は若いうちの特権なんだから、諦めずにもがきなさい。おばさんからのアドバイスよ」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「おばさんっていう年ですか……」" }, { "c": "msg", "p": "本音を言うと、言われたことの半分すら理解出来たか分からない。" }, { "c": "msg", "p": "ただ、このままがむしゃらに進んでいいのだと分かって、心のどこかが安らいだ。" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「カヤマ。話は終わったか」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「あら。あなたも終わったの?」" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「結局説得は不可能だった……無念だ」" }, { "c": "msg", "p": "【チャイ】「まあまあ、しかたないわよ。テオの顔が見れただけでもいいじゃない。一週間ぶりなのよ?」" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「主人から頼まれたというのに。我の失態だ」" }, { "c": "msg", "p": "棺屋どんだけこの地下に引きこもってんだよ……。あと今更だけど「我」ってなんだ。聞いたことないぞ。" }, { "c": "msg", "p": "俺が肩の力を抜いて円卓にうなだれている中、夫婦は見ている人が不快にならない絶妙な距離感で会話を続けていた。" }, { "c": "msg", "p": "狼男が時折大きな体を伸ばしたり、くつろいでいる猫がするみたく目をとじたりしている。眠いのか?" }, { "c": "msg", "p": "その様子を微笑ましく見ていた時だ。" }, { "c": "msg", "p": "ーーぞわりと、俺の体中に鳥肌が立ち、その原因であろう声が聞こえてきた。" }, { "c": "msg", "p": "「ねぇ、さびしいの? 罪人のくせに」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「……誰だよこの声」" }, { "c": "msg", "p": "困惑している俺に向かっていきなり、狼男が叫んだ。" }, { "c": "msg", "p": "【狼男】「カヤマ!早くここから離れろ!!」" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「へ?」" }, { "c": "msg", "p": "残念ながらその叫びは一足遅く、俺の体は突如現れた赤紫色の扉に吸い込まれていった。" }, { "c": "msg", "p": "・ ・ ・" }, { "c": "layer", "p": { "no": "1", "effect": "fadeOut" } }, { "c": "layer", "p": { "no": "2", "src": "2392", "path": "20170331101054_049d0cf4.jpg", "x": "0", "y": "0", "effect": "fadeIn" } }, { "c": "msg", "p": "俺が目を開けると背中に鈍い痛みが走った。" }, { "c": "msg", "p": "ぼやけた視界に、天上からぶら下がる謎の物体が写っている。" }, { "c": "msg", "p": "俺がゆっくりと体を起こしてみると、背中以外にも体の節々が痛んだ。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】(ずいぶん強く打ったみたいだな)" }, { "c": "msg", "p": "しかし、血が出ていたり骨が折れているわけでは無さそうだ。俺は安心して辺りを見渡す。" }, { "c": "msg", "p": "そしてすぐに、引っ込んでいた鳥肌を復活させた。" }, { "c": "layer", "p": { "no": "3", "src": "266", "path": "20120818005224_72db3d07.jpg", "x": "0", "y": "0", "effect": "fadeIn" } }, { "c": "msg", "p": "その部屋の天井から垂れる麻縄の先には、動物のぬいぐるみが首を吊るされている。" }, { "c": "msg", "p": "ぬいぐるみは、全てどこかしらのパーツが切り落とされていて、床には白い綿が血痕のように落ちていた。しかも、壁には何本かの鋏が突き刺さっている。" }, { "c": "msg", "p": "俺が悲鳴を飲み込めたことを、誰かに褒めて欲しい。" }, { "c": "msg", "p": "【友志】「なんなんだよ。この部屋」" }, { "c": "msg", "p": "俺がポツリと声を漏らしたのと同時に、俺の首元にひやりとした固いものが触れる。" }, { "c": "msg", "p": "【??】「あー そー ぼー……」" }, { "c": "msg", "p": "・ ・ ・" }, { "c": "layer", "p": { "no": "4", "src": "1080", "path": "20140512131033_3a318521.jpg", "x": "0", "y": "0", "effect": "fadeIn" } }, { "c": "msg", "p": "【おまけ・キャラクター紹介】" }, { "c": "msg", "p": "●白い霧の女性 20代後半" }, { "c": "msg", "p": "今も昔も純粋な愉快犯。魔法使いとの仲は最悪。" }, { "c": "msg", "p": "●棺屋 見た目18歳" }, { "c": "msg", "p": "多少口が悪い青年。日光に対する耐性が無い。" }, { "c": "msg", "p": "●狼男 不明" }, { "c": "msg", "p": "実はチャイさんより年下。普段はリタと一緒に魔法使いの警護をしている。" }, { "c": "msg", "p": "●チャイ 23歳" }, { "c": "msg", "p": "ほんわか美人。最近子ども達が親離れし始めてちょっと寂しい。" }, { "c": "msg", "p": "・ ・ ・" }, { "c": "layer", "p": { "no": "5", "src": "1716", "path": "20160506135800_bfc5e9fd.jpg", "x": "0", "y": "0", "effect": "fadeIn" } }, { "c": "msg", "p": "呪月の罪人は檻の中・7・了" } ] }